ときどき、こんな感情が湧いてくるのです。

 

 

「あら、困ったわ…甘いものが食べたいわ…」

 

 

農作業をしていると、甘いものを身体が欲するのです。
この奔放な欲望をどうしたらいいだろう…。

そんなとき、水路のメンテナンスに集落の方と行ったときのこと。

 

 

「おい、このひょいと出てるのは、カエデだよ」

 

「えっカエデですか」

 

そこには確かにカナダの国旗で見たことのある、あのカエデマークの葉を付けたひょろ長い芽が。

 

 

そのとき、はらぺこかなこは瞬時にこう気付いたのです。

 

(ちょっと待って、カエデってメープルのことだよね?メープルってことは…)

 

(パンケーキ!!)

パンケーキ

 

その話をすぐさま師匠・橋場さんに話しました。

 

かなこコメント用
「カエデがあるってことは、もしかしてメープルシロップがとれますよね?」

 

 

 

はしばさんコメント用
「ああ、そうだな。カエデの樹はいっぺあらんだが、
そう言えばシロップを採ろうなんて、やったことないなぁ」

 

 

かなこコメント用
「えっ、いっぱいあるんですか!ちょっ、道具とか採り方とかすぐ調べるんで、もしよければチャレンジしてみませんか…」

 

 

はしばさんコメント用
「ああ、いいとも」

 

 

 

いいともキター!

メープルいいとも!

疾風のごとく家に帰り、その話を夫に興奮気味で話すと、現代人の素晴しきツール、グーグル先生に聞いてみました。

 

 

それによると、

 

  • ・まだ雪が残り、夜間の気温が氷点下、日中の気温が4〜9度程度になる頃2週間程度しか採取できない。
  • ・池谷にあるのはイタヤカエデ。
  • ・気温の低い夜に水分を吸収し、気温が上昇した昼に、樹の中が加圧状態になる。そのときに、穴を開けると、メープルシロップのもととなるメープルウォーターがどばどば出る。設置するなら日中に。
  • ・樹齢40年以上、直径20センチ以上の樹木がベスト。
  • ・40ℓのメープルウォーターを1ℓになるまで煮詰めると、シロップができる。

 

ということが分かりました。

またyoutube先生からは、丁寧にもメープルシロップ採取の動画もいくつかアップされてありました。それを何度も確認しながら、採取装置を確認。

装置は意外とシンプル。

 

 

 

さて、山に行こう。

思いついたら、すぐ行動できるのが山の良さです。

 

 

田んぼ作業のあと、橋場さんを誘い、カエデがある場所へ。

 

日はゴールデンウィーク。

例年ならば、GWにはまだ雪が残り、去年は農道さえ開いていなかったけれど、今年は暖冬。GWと言えども、すっかり雪もなく、初夏のようで、樹液が出るには遅すぎのようでした。

 
 

はしばさんコメント用
「たぶん、だめかもね」

 

 

 

そう言葉を交わしながら、山道を行きます。

 

 

DSC_2469

 

はしばさんコメント用
「これだよ」

 

 

DSC_2470

 

かなこコメント用
「もみじと似てて、違いが全然分からないのですが…」

 

 

はしばさんコメント用
「もみじはギザギザが細かい。カエデは大きいだろう」

 

 

かなこコメント用
「ほう」

 

 

そう言って、橋場さんはカエデの葉をポキリと折りました。

 

DSC_2479

こじくんコメント用
「カエデのほうが、あさちゃんのお手てみたいだね」

 

 

 

さて、樹に夫の大工道具「インパクト」で穴をあけ、チューブを取り付けます。

DSC_2472

「意外と簡単!」(ほぼ夫がした)

DSC_2476

 

こじくんコメント用
「でもからっからだね」

 

 

かなこコメント用
「うーん……(心折れ気味)」

 

 

こじくんコメント用
「ひとまず1週間後、また見に来よう」

 

 

池谷の一番上にある畑。ここからは集落が一望できます。

DSC_2480

まぶしいほどの夕日に照らされながら、移住1年目のころ、ここで大豆と小豆を育てたのを思い出しました。

 

かなこコメント用
(山は知れば知るほど、豊かだなぁ…。まだ知らないことだらけだ)

 

 

 

 

さて、一週間後。

東京から田植えに来た皆さんと一緒に見にいきましたが、ペットボトルの中には雨らしき滴が1滴あるのみ……。

 

 

はしばさんコメント用
「1年に1回しか実験ができないのが、農業。次は雪がまだ残っているときに、一緒に行こう」

 

 

1年という大きなサイクルの中で、「いまこのとき」という、1回しかない適期(瞬間)があるから、いつのまにか季節を追いかけ、気付けば年数を重ねている。

だから、やめられないこの暮らし。

来年のリベンジを心に誓ったのでした。

 

「次こそパンケーキ!!!」

パンケーキ

(そこか…)