冬となり、雪ふる日々となりました。
干し芋販売や、いろんな事務仕事の空いた時間をみては
少しずつ菅笠つくりを始めました。
菅笠はとて〜〜〜〜も機能的な帽子で、
十日町の農家さんたちは普通にかぶって作業をしています。
むれず、日陰の部分も広く、また雨雪もしのげます。
そもそも、女性用でこのようなかんじで紫外線完全防備的なものが売られていますが、
私にとっては暑苦しくて、蒸れて、邪魔で、
「こんなぐらいなら、日焼けしてもええわい!!!(ウガー!)」と思うくらいで、一応着用したこともあったのですが、秒ともちませんでした…。
それが山笠だと、
(絵が下手ですみません…)
とにかく、こんなかんじで、すご〜〜〜〜〜く機能的なんです!!
ところが、こどもができると娘と一緒に畑に行きたいと思うようになるのですが、
(↑畑に降り立ち、まんぞくげな娘)
こども用の山笠って売ってないんですよね。
移住してから「ないなら、作ろう」精神をむらの人たちに教わった私は、
「こども山笠、ないなら作ろう!」ということで、
NORAGIを作っているメンバーと菅刈りから、山笠つくりが始まりました。
もちろん、山から菅を採るところからです!
英八さんは、休耕田で栽培をしていました。田んぼで育てられるということは放棄地対策にもなるということか!素敵!と農業委員の私は思ってしまいました。
採ってきた菅は、外側と内側に分けます。
ご指導いただいたのは松之山地区にお住まいの樋口栄八さん。
(もちろん、言うまでもなく、英八さんも山笠ユーザー)
市報に「山笠つくりの名人」として紹介されており、
「この人に連絡をとりたい」と友人に言っていると、
狭い地域ですので、すぐにどこの誰が分かり、英八さんの電話番号をゲット。
(世界は狭い……)
連絡をとり、ご指導いただけることとなりました。
こんな小娘たちに、丁寧なご指導をいただき本当にありがとうございます!
(とっても美しい……!!!)
「完成したら、批評会しよう」
と、にこりとおっしゃってくださり、私たちも俄然やる気に。
一見複雑で難しそうな作業ではありますが、
慣れればとてもちくちく、楽しい手しごとでした。
しんしんと降る雪にあわせて、ちくちく、ゼロから形をつくってゆくこと。
無心になにかに向かうその時間は、
「いま、ここ」に心を向ける瞑想と近いものがあり、
終わると、なんだか晴れ晴れとした気持ちになります。
よく農業では食っていけないと言いますが、
むしろ昔からこの地域では、農業だけで通年稼ぐというより、
風土の変化に合わせて、山から様々な恵みを受け取り、農業から派生した多様な仕事を、
春は春の、
夏は夏の、
秋は秋の、
そして冬は冬のいとなみを生み、重ねていたように思います。
そして、雪の季節が、雪のない日々を豊かにしてくれています。
「仕事はもらうもんじゃなくて、自分でつくるもんだ」とおっしゃっていた、橋場さんの言葉を、いま噛み締めます。
完成まで、がんばりたいと思います。
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